あれから2年目の春、能登へ行ってきました。
今回の旅は、能登演劇堂で無名塾公演「等伯」を観劇するツアー。
仲代達矢さん追悼の意味もある公演を観劇しました。
そして、長谷川等伯の生家で菩提寺、山の寺寺院群の一つ「本延寺」へも立ち寄りました。
山の寺寺院群は、能登半島沖地震の影響を大きく受けており、
拝観できるお寺がわずか。
「本延寺」さんも大きな被害を受けられました。
本堂の扉は、開かない。
本堂自体も傾きねじれ、後に倒れて庭の木が支えになっていました。
この日、ご住職は、法要があるとのことで、お母様が対応して下さいました。
「もうこの部屋しか使えないので」
お経の声はすぐそこから聞こえます。
私たちは、傾いている本堂でお話を聞きました。
本堂の天井には、長谷川等伯の17代目の子孫が描いた天井絵があります。
地震の時は、墓石が飛び、どの墓石か分からなくなったそうです。
長谷川等伯の木彫りの仏像は、本堂から出し、七尾美術館へ預かってもらっているそうです。
実はご住職は今も、仮設住宅住まいでお寺へは通っている状態だそうです。
お話を聞きながら、現状を思うと、またこれからを思うと、一体どうしたら…。
どうしてあげることもできず、ただ真剣にお話を、伺いました。
逆に「寒い中、はるばるありがとうございます」とお菓子とお茶までご用意頂き、
そもそもお邪魔したことが申し訳なく思ってきました。
でも、現状を聞くこと、また、その事を伝えること、私に唯一できることでしょう。
今回お世話になった女性ドライバーさんは七尾出身の方。
地震の時は、息子家族も一緒に七尾でお正月を迎えていたそうです。
あの小刻みで長く続いた地震。
とっさに息子は孫を抱えた。
お嫁さんはもう1人の孫を守っていた。
家族の命は無事だったけど、まだ七尾の家には住めないそうで、
今は金沢の息子の家に居候中。
家を直すにも業者の順場待ち。お金がどんどん飛んでいく。
そう嘆いておられました。
まだまだ、復興には時間がかかりそうです。
七尾の町を回りながら何気なく私が「あの建物は?」とドライバーさんに質問すると、
「私が結婚式を挙げたところ。もう取り壊しが決まっている」
今回の旅は『長谷川等伯ゆかりの地と能登演劇堂』がテーマでしたが、
私も、きっと参加された皆さんもいろんな思いを持たれたことでしょう。
能登半島沖地震から2年、私たちが旅行会社としてできること。
また能登へお客様をお連れしよう、そう強く思いました。
なお当社でお声がけして集まった義援金をこの度、本延寺さんにお渡しさせていただきました。
皆さんのご協力に御礼申し上げます。





