ようこそ、法隆寺”国宝仏”の世界へ
今年大ブームを巻き起こした映画「国宝」にあやかって
又は大阪万博イヤーということもあって、
”国宝めぐり”が銀のステッキの今年のテーマのひとつ
国宝ときたら、私としてはやはり奈良の国宝仏を見ていただきたい
ということで、有名すぎてかえって行く機会が少ない法隆寺と
斑鳩三塔のひとつ、個人的にも大好きな法輪寺をめぐるツアーを企画しました
法隆寺は、”現存する世界最古の木造建築群”がキャッチフレーズ
建築だけでなく仏教美術品など、数多く所蔵しており、その数国宝だけで150点!
重要文化財を含めると、なんと3,000点‼
桁外れです
つまり、的をしぼってまわらないといけない
私は法隆寺へ行くと、真っ先に大宝蔵院(宝物館)へ行きます
ここは教科書に出てくる飛鳥時代の”玉虫厨子”や、白鳳時代の”夢違観音”など、国宝大スターが並ぶ中、
お目当ては飛鳥時代の”百済観音”
天を指すようなスラリとした体躯、像高なんと209m、めちゃくちゃ大きいんです!
ポカーンと見上げる時間が好きです
今回も、”的をしぼって”ガイドさんと一緒に法隆寺の国宝めぐりをしました
秋の特別公開、夢殿の救世(くせ)観音さんにも出会えて、
ありがたみが薄れてしまいそうなほど、押し寄せる国宝仏の波
子供の頃、遠足や修学旅行で来た、という方が多いですが、
ぜひ、大人になってからゆっくり巡ってほしい、そして
大好きな1躰に出会ってほしいと思います
その後は、のどかな斑鳩路を歩いて法輪寺へ
法隆寺、法起寺とならび、斑鳩三塔のひとつの三重塔
1944年の落雷によって焼失するまでは、最大最古の三重塔として国宝指定を受けていましたが、
全焼により国宝指定解除
再建にいたるまでは、作家の幸田文さんや、宮大工の西岡常一さんが尽力してくださったそうです
この景色、今までにも多くの写真家や文豪を虜にしてきました
法隆寺の賑わいが嘘のような、静かな境内
ひとりでふらりと訪ねて、塔を眺めながら穏やかな時間を過ごしたいような気持になりました
そうそう、12/25(木)まで、奈良市写真美術館で「入江泰吉 大和路五十三景」が開催中です
入江さんの写真を見れば、大和路の匂いたつのような情感あふれる風景、もっと好きになると思います、是非。
結局のところ、国宝仏や国宝建築物があろうがなかろうが、
大和の風物の醸し出す情感、里の古道や千年の時の流れが溶けこんだ情趣といえるもの、
それこそが大和の心の国宝ではないかと、私は思います








