トワイライトと浪花節
たとえば、舞台の幕が上がる前、
ロビーで開演前の興奮に身をおくひととき。
または、行きつけの店で餃子を注文し、
焼きあがるのを待つひととき。
あるいは、久しぶりの友人との再会を
指折り数え、待つ数週間。
何かを待つ時間というのはいいものです。
残暑厳しかった今年の夏。
暑さが苦手な身としては、
まだかまだかと待ちかねた秋の気配に
ようやく朝晩は包まれるようになってきました。
そして、秋となれば
私が毎年、心待ちにしているツアー、
「トワイライトで訪ねる秋色の北海道」です。
トワイライトとは大阪発・札幌行の寝台列車。
日本海に太陽が沈んでいく夕景(トワイライト)をご覧いただきたい。
そんな願いをこめて名づけられたというとおり、
列車は夕刻、日本海沿いをひた走ります。
この季節、ちょうど時刻は少し早めの夕食どき。
食堂車でフレンチコースを召し上がりながら、
車窓に流れる風景を見つめて…
食堂車がほぼ日本中の列車から消滅するなか、
トワイライトではこんな贅沢な時間を過ごすことができるのです。
トワイライトの魅力はひとこと、
北の大地への到着を待つ時間にあると思います。
大阪を正午に出発した列車が
札幌に到着するのは、翌朝の午前10時すぎ。
今や飛行機なら伊丹・千歳はぴゅんと2時間。
でも列車はその10倍(!)の時間をかけて
ゆっくりゆっくり北上するのですから。
私はこの時間を長いと感じたことがありません。
むしろ、至福のひととき。
文庫本を数冊、交互に読み、飽きたらぼんやり車窓を眺め、
時折うつらうつらとまどろみ、そして時計と地図を眺めては、
あと、もう少しで大好きな北海道――と再確認。
その感覚がたまりません。
きっと待つことが好きなんでしょうね。
思えば私の人生、待つことばかり。
待って、待って、待ちくたびれて…。
信号待ちはできないくせに
楽しみ先にあると思えば
待って待って待ちとおす
(急に浪花節)
せっかちさんには不向きかもしれません。
でも、日ごろ忙しい方にこそ乗っていただき
浪花節のひとつでも感じていただきたい、
それが私の思う、正しいトワイライトの楽しみ方です。
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■トワイライトで行く秋色の北海道
9/19(水)~9/22(土祝)
いったん満席となっておりましたが、
お取消しがあり、現在3名様のお席がございます。
一度は…と思われていた方、ぜひお問い合わせください。
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銀のステッキ旅行
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