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2009/6/19

ミッキー・ロークと『レスラー』と銀のステッキ

「忙中閑あり」…というわけで、
会社設立のあいまをぬって、話題の映画『レスラー』を観てきました。

――ミッキー・ローク演じる往年の全米No1レスラー、ランディ。
妻とは離婚し、一人娘とも疎遠。
人気レスラーだった頃、家族をかえりみなかった彼は、
50代半ばにさしかかった今、その報いのように、
コンテナハウスで孤独に暮らしている。
スーパーの惣菜売り場でアルバイトをし、
ぼろぼろになった体でかろうじてプロレスを続けながら――。
   

わたくし、2時間ちょっとの上映中、1時間は泣いてました。
 
こんな、自分の心と体をぼろぼろに痛めつけている
アメリカ人の初老のプロレスラーに、
ここまで感情移入できるとは不思議です。
 
共通点なんて何もないのに。
…いや、もしかしたらあるのかも。

エンドロールが流れたあと、
同じ列で観ていたひとりの女性が近づいてきました。
「この映画、よかったですか? 
 私、ちっとも主人公に感情移入できなくて」

どうやら私があまりにグスングスンとやっていたので、
奇異に思われたようです。

 
たしかに、万人受けする映画ではなかった。
まずは、プロレスというスポーツへの偏見。
思わず目をそむけたくなるような、映像の痛々しさ。
映画らしい華やかさなんてこれっぽっちもなく、
生きることの辛さ哀しさを、これでもかこれでもかと見せつけられて。

でも、私にはとても響きました。
重い映画なので、すぐにもう一度観たいとはなりませんが、
確実に、心に残っていく1本です。

で、ここで突然(むりやり)、「銀のステッキ旅行」です。
 
万人受けする旅行会社でなくていい。
不特定多数の人の、そこそこ60%の合格点よりも、
旅への思いを同じくする、顔の見える方々からの圧倒的支持がほしい。
それが、理想。

無事、設立登記をすませた「銀のステッキ旅行」、
始動まで、あとは旅行業の認可を残すのみです。

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