今年最初で最後の蟹、たぶん。
「そういえば」と振り返るあるあるパターン。
「そういえば今年、蟹食べてないなぁ」
「そういえば今年、鮎食べてないなぁ」
随分前に、ここから松茸が外れて久しい…
よって、蟹はできたら一年に一度は口にしたい筆頭。
今年は、冬場に何やら慌ただしく、
いつもに増して走馬灯の如く日々がすぎて行き、
気づけば、3月も後半戦。怖いことです。
すっかり諦めていたら、嬉しいお便りが届きました。
いつも蟹ツアーでお世話になっていた城崎の民宿が復活!
正確には、息子さんが後を継がれることになったとのお知らせ。
ご両親の代でリタイアされると聞いて、最後に訪ねたのは3年前でした。
当時お連れした皆さんが閉店を惜しまれていました。
そして、早い段階での、この度のリニューアルオープン。
きっと、ご家族にもいろんな葛藤があって、
でも、こうして復活されたんでしょうね。
早速行ってきました。
民宿ならではの温かいおもてなしは変わらず、
もちろん蟹も美味しくいただいてきました。
でも、私がすごく感じ入ったのは…
引き継がれた息子さんの言葉でした。
地元のタブロイド誌に掲載されていました。
「父の頃は、休みもなく二人共働きずめでした。
お客様には好評だった毎朝の餅つきも、重労働だったのにやめなかった父。
夜遅くまで後片付けのあとの、餅米を蒸す用意。
早朝に餅つきスタッフを手配する。本当に大変だったと思います。
全てはお客様の喜ぶ顔のため。
好評だった、宿の売りでもあった餅つき。僕の代で辞めることを決めました」
この餅つきのくだりを読んだとき、マジ泣けました。
確かに、寝ずに働き詰めであったろう、そう想像にたやすいご主人でした。
息子さんがこのイベントをやめる理由もよくわかります。
「お腹いっぱいやから、早朝の餅つきはもうええわ」
そうなにげに言ったことを思い出します。しごく軽い感じで。
すみません。
この毎朝のルーティンにどれだけの労力が費やされてきたことでしょう。
そういえば、今更ですが本来餅つきは正月、年に一度の大イベント。
それが毎朝!
人の良さそうなご主人の、接客が終わってから深夜まで準備する姿が浮かびました。
最後に息子さんがこう締めれていました。
「後を継ぐには葛藤もありましたが、父の代のお客様からの支援もあり、
両親が寝ずに支えてきた宿は、お客様から愛されていたことがわかりました」
人手不足や、コンプライアンス?確かに古き良きものの継続は難しい。
でも、
「子供のころ、家には滅多に帰らず、店では客にぺこぺこしている父が苦手でした」
そう言っていた次の世代が、過去を敬い、また歩き出す姿。
一気に冬が過ぎて、春が来たように温かいものが吹き抜けて行きました。
なんかまた頑張りたくなったなぁ、春だしね。
春の宿泊ツアー ぜひご一緒ください!
3/28(金)~29(土) 身延山久遠寺の桜🌸
3/30(日)~31(月) TOBEオーベルジュ🌸
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