2009/7/05
時計
両親はかつてメリヤスの工場(こうば)を営んでいました
もう廃業してどれくらいたつでしょうか
今では倉庫がわりに農作物の作業場となったその工場あとから
柱時計をひとつ拝借してきました
ずいぶん前に時計の針はとまったまま
ほこりまみれのその大きな時計をわが事務所に持ち帰りました
さて電池をいれてみたものの
動くかどうかは半信半疑
少し間があったような・・・
「ちくたくちくたく」
動き出しました
少しセンチなことをいうと
両親もかつて小さいながら自分で事業を起こした起業家
昔は起業なんて言葉が使われていたのかどうか、
シンプルに自営業、ってところでしょう
当時、工場には大きなダンボールがたくさん積んであり、メリヤス糸が巻いてあった筒が
そこらこちらに転がっていて、子どもにとっては、さながら「積み木の家」
働く大人たちの中で、子どもの世界にどっぷり浸った、思い出の遊び場
その時代をつぶさに刻んできた時計
今、また、新たな場所で時を刻み始めたのです
かつて遊び場にいた、私の眼に映るやさしい大人たち
私には見えなかった(見せなかった?)その大人たち、両親の働く苦労が私にもわかる日がきたのでしょうね
ちくたくちくたく
この時の鐘を鳴らすことは簡単
鳴らし続けることに、これから挑戦していくわけです
明日から7月第2週目突入です