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2009/10/30

最期のコンサート“THIS IS IT”


いつも映画館では、エンドロールが流れ始めると、サッサと席をたちます。
理由はひとつ――トイレが混むから。

でも今日は、立ち上がれませんでした。
私だけではありません。

この映画(=コンサート)に関わった人の膨大さを示すような
長い長いエンドロールが終わり、場内が明るくなるまで
7割がた埋まる客席の誰一人として、席を立とうとしませんでした。
こんなこと、初めてです。

仕事帰りに見てきたのは、
『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』

(銀ステも旅もまったく関係ありませんが、今日は週末で月末。お許しを)。

映画のチラシには、次のようにあります。

――今年の夏、ロンドンで開催されるはずだった
マイケル・ジャクソンのコンサート。
本作は2009年4月から6月までの時間の流れを追いつつ、
100時間にも及ぶリハーサルと舞台裏の貴重な映像から構成される――

映画は冒頭、オーディションを勝ち抜き、
このコンサートのメインダンサーに選ばれた
11人の男性ダンサー達の感極まる表情を映し出します。

「マイケルは子供の頃からの憧れだった。…その彼と同じ舞台に立てるなんて!」
「俺の朝はムーンウォークから始まるんだ。
 マイケルが俺をインスパイアしたように、今度は俺が世界をインスパイアする番だ」

喜びを爆発させる、いまどき風の若者が多いなかで、
最後に口を開いた青年だけが異色でした。

どことなく陰をおびて、ダンサーというより文学青年風の彼は、
目をうるませて、こう呟きます。

「人生は辛いことが多いだろ。前向きになれる何かをずっと探してたんだ。
 ――それが、ここだった(THIS IS IT) 」

映画では、リハーサルの様子が明らかにされます。
演出や演奏について、「こうしてほしい」と懸命に、辛抱強く訴えるマイケル。
その言葉の断片から、マイケルのイメージ世界をなんとか捉えようとするスタッフ。

そして、ビートイット、スリラー、ビリー・ジーンといった
息もつけない圧倒的なダンスと、繊細でのびやかな歌声…。

実は、マイケル・ジャクソン最期となったこのコンサートのテーマも“THIS IS IT”
「前向きになれる何か、それがここだった」というあの青年の呟きは、
そのままマイケルの思いでもあるのかもしれません。

コーラスラインばりのオーディションで選ばれた11人のメインダンサー、
バックコーラス、バンドメンバー、演出・撮影・照明などの技術陣…
世界から才能が集結したステージの中心に立ち、
彼らに語りかけるマイケルの言葉で、映画は終わりました。

「みんな、よくやってくれている。ありがとう。
 …ファンは日常から離れた体験を求めている。
 彼らに夢を見てもらうんだ。
 そのために、持てる力の全てを尽くそう」

長い長いエンドロール。
場内が明るくなってから、ようやくのろのろと立ち上がった観客は、
あらためて喪失感を抱えているかのように、みんな無言のままでした。

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“THIS IS IT”
10月28日から2週間限定で全世界同時公開中です。
お見逃しなく。
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