2016/5/30
私だけの記憶
何度も訪れている「兵庫県立芸術文化センター」略して、“芸文”。
クラシック音楽をはじめ舞台やオペラ、ミュージカル、伝統芸能のなど数多くの人を魅了する公演が行われています。
本日も、芸文へ「柳家喬太郎の怪談噺」にお客様をご案内して参りました。
皆さまがホールに入られてのを見届け、静かになった会場前のスペース、
木の長いベンチに目が止まりました。
よくこのベンチに座ってらっしゃるお客様がいたなと、記憶がよみがえってきました。
杖をついて、腰を曲げて、白髪で、オシャレな方で、
落語もクラシックもお好きな方、
いつも、会場に入るのは最後でいいのとおっしゃって、
終演後は、ドーッと出てくる人の波には乗らず、
私が、全員見送ったかなと思う頃にゆっくり出てこられる方でした。
お隣に座ってお話をさせていただきながら
人の波が過ぎるのを待っている場所があのベンチでした。
たわいもない会話で、何をお話したのか覚えていませんが、
あのベンチに座ってらしたこと、よく覚えています。
先日、新しいパンフレットの発送に合わせて近日のお誕生日の方に
メッセージカードを書いている時、
あの方のお名前がありました。
亡くなられたと、知りました。
私の中で、あの方=芸文のベンチ。
たぶん、私だけの記憶。
これからも残っていくことでしょう。
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