初めて訪ねた隠岐の島々は‥‥
「隠岐島」と紹介していたら、
お客様から「隠岐島なんてない!」とお叱り口調で指摘されたことを思い出します。
実際、行ってみてなるほどと。
有人4島合わせて180もの大小の島々から形成される隠岐諸島。
そうなんです。
単独の島はないことを知ります。
だいたい同じ場所に同じ添乗員が行くのがルーティンになっています。
もちろん慣れた者が行く安心感はありますが、
改善点が見えにくいという欠点もあります。
さて、銀のステッキでは春秋と季節を変えて訪ねてきた隠岐の島々。
初めて訪ねた私には、こう映りました。
とにかく食事が美味!
島の生業No.1が漁業ということで、新鮮魚介が堪能できます。
岩牡蠣の養殖はここが発祥です。
どかーんと夕食の最後に出た「バクダンおにぎり」
これがペロリといけました。
岩のりとお米の絶妙ハーモニー
観光資源としてのハイライトは、やはりローソク島。
でも、ここ隠岐諸島の気候は、海水温度が高いため、必然湿度が高い。
よって、ジメジメした天気が多い。
なのにこのローソク島が観光ハイライトなんて‥‥困ります。
オーロラ並みに確率が低いんですから!
隠岐空港に到着して
「今日はラッキーです。出航予定ですよ!」
ちょっと大仰に言ってみたら、
「えー!?そんなん当たり前と思っていた」とお客様。
いえいえ、ほぼ確率50%です。
今回は、ご覧のとおり、こんな幻想の景色を見ていただきました。
ちょっとローソク!燃え盛りすぎですか!?
うねうねとムンクの世界に誘われて行きました。
皆さん笑顔で戻って来られました。
何度も船に乗っての島巡り。
そもそも島根県は国内でもトップクラスの島保有率の県。
今回は有人島3島を訪ねました。
甲板に立ち、海を眺めるだけでも旅情かき立てられます。
入江に片寄合う港町の風情も情緒があります。
小泉八雲が旅に出て長居した海士町には夫妻の銅像も。
ギリシャで生まれアイルランド育ちのラフカディオ・ハーンにとっては、
故郷と同じ、この隠岐のカルデラの海が、
郷愁も持って受け入れられたのかもしれません。
隠岐諸島には神社も多く、やはり高貴な方が流された地ということもあって
怨念が残らないように、お祀りする場が増えたということでしょうか。
珍しいイカの意匠が施された社もありました。
やっぱり、隠岐ならではの大地の絶景に見惚れてしまいます。
宿泊したジオパーク内のホテルEntoで面白い話も聞きました。
地球誕生から‥分裂して今の大陸ができた。
結果、また一つになる説。
なんだか、地球の上で人間がごちゃごちゃやってたって、
結局マグマには敵わないってことですね。
最終日の隠岐空港で、日本初の女性首相誕生ニュースもしかり?
今回ご参加のほとんどの方が私を含め初めての隠岐の島々の旅。
どこもそうですが、まだまだ知らないことがいっぱいですね、小さな日本にも。
新鮮な海の幸と同様、新鮮な驚きに満ちた旅となりました。
そんな隠岐の観光は、今月いっぱい。
ホテルやタクシーなど、観光業に携わる皆さんが、
春までしばらくお休みと、仰いました。
天候と共に生きる島の暮らしを思うのでした。