京都大学芦生研究林
京都府の北西部、福井県と滋賀県に隣接する南丹市美山町には、西日本屈指の広大な森林地帯「芦生研究林(あしうけんきゅうりん)」があります
この森は、京都大学の学術研究ならびに実習を行う研究林
原則、入山は許可制で、奥部まで入るのは専任ガイドの同行が必要とされています
それほど厳しくするのは、ここが動植物の生態や分類、林業、気象や地形、社会学、環境問題など、多岐にわたる研究フィールドであり、貴重な森が残されているから
ですから、単に、原生林ハイキングを楽しむだけではもったいなくて、
ここからいろいろ学べることがあるのです
昨今、クマ問題に並びニュースでもよく取り上げられているのがシカ問題
クマは出遭ったら命にかかわるので、いまそこにある危機、ということで皆注目しますが、
一方、シカはどうでしょう
普段の生活に、又は外出先で、直接的に影響がないのでそこまで危機感を感じていませんでした
しかし、長い目で見ると、クマ問題よりはるかに深刻で、地球規模の問題だということが芦生の森を歩いて感じました
シカの食害は深刻です
山の地面の草を食べ尽くして、地肌が見えている部分がたくさんありました
そこに種が落ち、芽を出し、草や木々が生えそろうまでどのくらいの年月がかかるでしょう
その草を餌にしていた動物たちは、生きていくことができません
樹々がないと、土は水を十分貯えられず、土砂崩れが頻発するかもしれません
森林がどんどん破壊され、生態系が崩れていくと、私たち人間にも・・・
シカがこれほど増えた原因は、
・温暖化により積雪量の減少、雪で死ぬ個体が減った
・シカを撃つ猟師の減少(高齢化、後継者不足)
・シカを食べる狼などの動物の絶滅(地球環境の変化)
こうやってみると、どの原因も人間がかかわることばかり
つまり、シカの食害は因果応報です
けれども悲観的なことばかりではありません
芦生の森はシカの食害を減らすべく、様々な対策を講じています(鹿柵など)
そしてその結果が少しずつ出てきています
トチの巨木
きのこも、苔も、生きています
由良川の源流域、山肌のあちらこちらから、湧き水がこの川に注いでいます
落ち葉と同化しているツチガエルくん
芦生山の家のガイドさんに、色々なお話を聞きながら、この芦生の森を歩きました
シカ問題は喫緊課題ですが、シカをゼロにしようとしているのではありません
シカが森に生きる意味も大いにあります
悪影響を及ぼさない程度に調整し、本来の森の姿を取り戻すことが大切なのです
その研究・調査をする意味でも、京都大学が管理する意味があるのだそうです
最後に出会ったカツラの巨木
”となりのトトロ”に出てくる、あの木に似ていませんか
サツキとメイがどんぐりを庭に植えて、トトロたちと一生懸命上に伸ばして大木となる、あの木です
樹齢は200~300年、このカツラには14種類の植物が着生しています
つまり生命集合体のような、鎮守の木のような、とてつもない生命力を感じました
ここの研究が、日本の森林再生につながることを願っています
最後に、この日も色々な研究者の方が入山していて、その中に、変形菌の研究者の方に出会いました
この美しく不思議なものが変形菌(粘菌)です
奥に見えるのが川上新一先生
菌?いえ違います
苔?苔でもないです
→アメーバです
ガレのランプみたい!
苔好きはよく聞きますが、実は変形菌好きの方も多いのだとか
この世界にどっぶり浸かってみたい・・・
皆さん興味津々!こんなイベントがあります、ご興味がある方はぜひどうぞ



















